北杜折々の記12

北杜山荘の庭より南東の方角に朝焼けの富士を臨む(江口氏撮影)
北杜山荘の庭より南東の方角に朝焼けの富士を臨む(江口氏撮影)

「新年に思うこと」

 

 遅くなりましたが、新年おめでとうございます。年賀状を出さないことにしていたのですが、それでも多くの賀状をいただき、寒中見舞いの形で近況を報告しました。近況を簡単に詳述?します。

 

 後期高齢者の仲間入りをした関係で、自動車免許証更新のために認知症の検査を来週受けることになりました。これまで要領よく生きてきたので、試験も適当。それでもなんとか再試、追試なく切り抜けてきました。いやな予感がしますが、車のない生活は考えられないので試験を受けることにしました。認知能力の低下は自分が一番よくわかるのですが、事前の準備一切なしで試験に臨もうと考えています。正直なところ、大丈夫だと思いますが、それでも不安です。応援ください。

 

 当地の患者さんについては狭い地域なので詳しく紹介することは難しいのですが、東京と違う在宅医療を経験しています。ぜひとも患者さんやご家族のPrivacyを守りながら、お伝えできればと願っています。患者数はパリアン時代の1/10。非がんの方が多いので、医師としての仕事ははるかに楽です。しかし医療で語れない難しさが非がん患者さんの在宅ケアには多く存在しており、どうすればよいか解決の糸口を見つけることができないまま日々悩んでいます。

 

 ご承知の方が多いと思いますが、そもそも東京から北杜市へ移住してきたのは、研究的なまとめをしたかったからです。公言した手前逃げ出すことができませんので、膨大なデータを前にして後悔のため息をついています。幸い、超優秀な方がデータ整理や論文作成を手伝ってくれており、またデータ解析を一緒にやってくれる医師(佐々木医師・春山医師)や看護師さん(本田看護師、村川看護師)がいますので、なんとか前向きに仕事を進めることができています。カルテや看護記録、K-Databaseなど、すべて電子化された記録を用いてきたことも、今はとても役に立っています。データの信頼性は高いのですが、対象がご自宅で亡くなった患者さんとご家族であり、平均2カ月弱(中央値では1カ月弱)の問題を取り上げていますので大変な作業であることには違いありません。データが固まってそれを分析する日が来るのを楽しみに、作業を進めています。

 

 一年半近く患った腰痛もほぼ完治し、元の体重に戻すべく食事や運動に取り組んでいます。失った体力を回復するには大変なエネルギーが必要ですね。髪はあきらめていますが、なんとか最終的な終活が終了するまで、健康を与えてくださいますよう、神に(髪ではありません)に祈っています。

 

 皆様のご健康とご多幸を祈りつつ。

 

 2023年正月